『貧乏はお金持ち』


ステータス:読了
評価(最高が5つ星):☆☆☆☆
覚えておきたい一文:

近頃は、誰も彼もが「この国には希望がない」と慨嘆する。だけど考えてみてほしい。人生の目標が社畜になることなら、希望なんてあるわけない。
「自由」の価値は、かつでないほどまで貶められてしまったのだ。

社畜という言葉は適切ではないと思いますが、確かに、この国の正社員信仰はすさまじいものがありますね。生活は安定するけど、それが希望に変わるかと言えばそんなことはないですね。

…出口のない状況に置かれたとき、ひとは耐え難いストレスにさらされる、ということだ。ささいな出来事で精神が崩壊するのは、どれほどあがいてもそこから抜け出す方途が見つけられないからだ。あまりにも強く会社に依存し、それ以外のオプションを持っていないと、倒産やリストラでたちまち経済的にも精神的にも追い詰められてしまう。日本人の自殺率が先進国の中で際立って高いのは、会社以外に寄る辺のない裏返しだろう。サラリーマンはいつのまにか”ハイスリスク・ローリターン”の生き方になってしまった。
 新たな選択肢をつくる効果的な方法のひとつが、法的な人格を獲得することである。経済的なストレスを法人に負わせてしまえば、それを盾に個人の人格を守ることができる。本書では、そのための具体的な方法を提案している。

この人はいつも「具体的な方法」に触れているから勉強になります。国側から見れば、一番困る人だと思うけど。まぁ、いつも「違法ではない」。

仕事を失ってホームレスになった若者たちが、毎日のようにテレビや新聞に取り上げられている。そんな彼らに向かって、「努力が足りない」とか説教するひとたちがいる。でもこれって、ちょっと”品格”がない。誰か教えてやってよ。面と向かってひとを批判できるのは、家族や友人や、会社の上司や工場の親方でもいいけど、その言葉に責任を持てる人間だけだってことを。

この言葉はその通りだよな、と思いました。先日も、テレビ番組で「若者は歴史を学べ!」とやたら上から目線で若者を批判しているおじいさんがいました。現実問題として歴史を学ぼうとしないのだから、その対策を考えないといけないのに。完全に思考が停止していました。
ひとことコメント:
「雇われない生き方」を推奨している本書。個人的にはかなり面白かったし、勉強になりました。本の中で、これからはドンドン個が独立した上で会社と契約をして仕事をする時代になると予測していますが、きっとそうなるんでしょうね。いまの企業や雇用形態もまだそんなに歴史ないのだから、あんまり絶対視はしない方がよいと思いました。

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