『「昭和」という国家』

題名:「『昭和』という国家」
著者:司馬遼太郎
ステータス:途中
評価(最高が5つ星):☆☆☆
覚えておきたい一文:
結局、日本は満州事変以降、
占領されていたのでしょう。
敗戦後、占領軍が来たとき、
いままで戦った敵国なのに日本人は
実に素直に受け入れたことになり、
これは日本人に対する信頼にかかわる
問題だと言う人がいます。
しかし、これはちょっと違うのです。
昭和二十年代の私は新聞記者でしたが、
こう思っていました。
この国は結局、アメリカに占領される以前に、
日本の軍部に支配、占領されていたのだろうと。
「魔法の森の占領者」より、より柔らかい
占領者が来て大きな文明を持ってきた。
何か世の中が開けたような、太陽が出てきたような、
暖かくなったような感じを持った。
私はこう思っていました。
占領といっても、この占領は屈辱的ではない。
要するに、その前がいけなかったんだと。
何度も同じ言葉を使いますが、
「魔法の森の占領者」たちがいけなかったんだと。
支配というのなら、織田信長も支配していました。
秀吉も、徳川家も支配しておりました。
支配というのは物柔らかなもので、
人民というものを考えた上でないと支配はできません。
しかし占領は、もっと猛々しいものであります。

ひとことコメント:
久しぶりに、司馬さんの文に触れた。
軍部が「占領」した昭和の一時期に光をあてた本です。
軍部による「占領」にいたるまで、
「魔法の森」に入るまでの道筋を教えてくれます。

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