『貧困を救うのは社会保障改革か、ベーシックインカムか』


著者:橘木俊詔/山森亮
ステータス:ほぼ読了
評価(最高が5つ星):☆☆☆☆
ひとことコメント:
すべての国民に無条件で月5〜15万円を配る「ベーシック・インカム(BI)」に去年くらいから注目しています。最初は「そんなのできるわけないでしょ」と思っていましたが、日本経済新聞の2010年3月15日朝刊に掲載された、経済評論家の山崎元氏の記事を読んで考えを変えました。こんな内容です(一部補足)。

「(BIを実現するには)1人月5万円ならば1億2500万人で年に約75兆円(かかります)。2007年度の社会保障給付は年金が約48兆円、医療が約29兆円、その他福祉が約14兆円でした。医療は今の仕組みを残し、年金と福祉の財源計62兆円を置き換えれば、あと13兆円(必要です)。消費税なら5%強(の増税)です」

なんだかできそうな気がしませんか? いまの社会保障の仕組みだと、高齢化が進めばどっちみち5%くらい消費税は上がるだろうから、もう高度経済成長時代に作られた年金制度や、やたら行政の審査が厳しく(貯金持つなとか、親類に金を借りろとか無茶を言う)、でもその審査を通った人には最低賃金で生活している人を上回るような支給をする生活保護制度を見直して、BIにしちゃった方がいいんじゃないかと思います。上で紹介した本や、『すべての人にベーシック・インカムを』を読んで、BIは憲法が定める基本的人権とか生存権を実現するために適当だし、年金を監督する官庁とかが不要になって、無駄なお金を遣うことも無くなるよい制度なのでは? と思っています。
BIの良い点
・経済的に十分ではないが、最低限の暮らしが「全員」保障される(基本的人権、生存権を実現できる)。「全員」にしないと不平等感が高まる。
・BIは生活保護のように受け取ることが「恥」にならない。
・行政の無駄がなくなる。変な「中抜き」が消滅。
・生活のための仕事を強要されなくなるので、結果として3K仕事の賃金が上がる(誰もやりたがらないから=労働環境が改善する)
・減り続ける子どもが増え続ける大人を支える年金制度から脱却できる。
・企業の社会保障負担が軽減する。etc
支給のレンジは、5〜15万円くらいで諸説あるようですが、さすがに15万とか支給するとけっこう多くが働かなくなりそうなので、5万円くらいでいいのかなぁと思います。あくまで憶測ですが、これだけ機械化が進んで、社会インフラとかも整備されているんだから、ちゃんと分配ルールをつくれば、BIくらいできるんじゃないのかなぁと。できないのは、「働かざるもの食うべからず」と刷り込まれているだけかも。働き口はいつも十分にあるわけじゃないし、みんな病気するんだから、こういう安全網がちゃんとあった方がいいです。こういうのができないなら、人間が社会を進化させていく意味がよくわかんないです(極論ですか)。

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