『やりがいのある仕事を市場原理のなかで実現する!』


ステータス:読了
評価(最高が5つ星):☆☆☆
覚えておきたい言葉:

課金以外の方法で、ブログで生計を立てられればそれに越したことはないが、アルファブロガーと呼ばれる人でも成功していない。おそらく日本でもっとも人気の高い小飼弾氏は、その書評力においてマスコミよりも影響があるはずだが、アマゾンのアフィリエイトの紹介料収入が、2008年1月分で、約60万3千円(商品数6360)だった、と公表している。この水準だとマスコミの給料のほうが高いし、40代、50代で一家の大黒柱となるのは苦しい。やはり課金なしで、ものを書いて生活できるビジネスモデルは、いまだ存在しない。

オピニオン(意見)でもカネはとれない。仮に朝日や日経の社説レベルが有料化されたとしても、おそらく10円であっても払う人はほとんどいないだろう。私も絶対に払わない。あの程度は社会人なら誰でも書けるし、オピニオンはどうしても思想が入ってくるため、特定のラディカルな層をターゲットにしなければならず、オピニオン系のコンテンツ作成において、我々の強みは発揮できない。やはり新しいファクト(事実)=ニュースで勝負しなければならない。
 
 頭に浮かんだのは、新規参入の情報誌ビジネスで急成長を遂げたリクルートの事例だった。リクルートは、カスタマー(=情報誌の読者)とクライアント(=広告主)をつなぐビジネスモデルで、次々と新媒体を打ち出してきた。その際の切り口は「人生の節目」だ。つまり、お稽古(ケイコとマナブ)、就職・転職(リクナビ)、結婚(ゼクシィ)、住宅購入(フォレント)、車(カーセンサー)……。これらの情報は、人生の方向性にかかわる決定的に重要な情報だから必ず市場がある、というのがリクルートの発想で、それはきわめて妥当な考えだと思われた。

 WEBがデーターベースに適していることは、既に『日経テレコン』や『アサヒコムパーフェクト』などで過去記事の課金モデルが成立していることからも明らかだった。同じWEBでも、ニュースにはお金を払わないが、WEBのデーターベース上の過去記事には、ちゃんと払うカルチャーが既にある。

感想など:『MyNewsJapan』をつくった人の著作。最近、この人の新刊を読んでいたので、古いのも目を通してみた。WEBでジャーナリズムとコマーシャリズムを両立させるにはどうすればいいかが書かれていて、興味深かった。しかし、上で引用したリクルートの着眼点は単純だけどなるほどなるほど、と思いました。勉強になった。

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