『ユニクロ帝国の光と影』


ステータス:読了
評価(最高が5つ星):☆☆☆☆
覚えておきたい言葉:

 柳井自身も、コンプレックス(劣等感)が自分自身の原動力となっていることを認めている。『成功は1日で捨て去れ』にこう書いている。
「おそらく人間は、満たされないことや劣等感を引き金にして頑張れるし、行動を起こそうと思うのではないだろうか。何もかも満たされていたり、まったく劣等感がなかったとしたら、きっと何も行動は起こさないのかもしれない」

 SPAになるとはどういうことであり、またSPAとなることにはどんな利点があるのか。柳井は『成功は1日で捨て去れ』でこう説明する。
「自分たちで仕様を決め、工場まで出向いて生産管理をやらないと、品質は絶対によくならない。低価格で高品質の商品を本気で作ろうとしたら、自分たちが最初から最後までやらざるをえないのである。よく考えればあたりまえのことなのだが、日本では誰も実行していないことだった。(後略)」

 柳井は、委託販売制度は次の3つの理由で不合理だと批判してきた。
 1つは、小売りにとっては売れの残りのリスクはなくなるが、その分利益も低く抑えられること。2つ目は、流通の各段階で発生しているムダや非効率は、最終的には商品価格に上乗せされており、消費者が高い買い物をする可能性があること。3つ目は、商品企画がメーカーや卸主導となり、小売りの店舗での品揃えに一貫性がなくなり、しかも自由な価格設定ができず小売りの手足を縛ること。

 ZARAのビジネスのもう一つの大きな特徴は”売り切れ御免”とも呼ぶべき少量生産にある。人気商品なら入荷して1週間でなくなることも珍しくない。1品番について、1店舗への入荷は10枚を超えることがないともいわれており、それが売り切れれば、再び同じ商品が入荷されることはない。
 小売業にとって、売れ筋商品の品切れとは、機会損失を意味し、最も忌み嫌う状態を指す。
 しかしZARAは、あえて”売り切れ御免”の手法をとる。ファッション商品を少量に限定して作ることが、商品の付加価値と顧客満足度を高めることにつながると考えるからだ。

感想など:内容に対してユニクロ側が裁判を起こしている本。ドロドロした部分の引用は控えますが、なかなか興味深く読みました。ただ、いろんな人の書評にもあるように、国際競争に勝ち抜くためにはシビアな部分も必要なわけで、あんまり柳井氏の非人間的な面をあげても仕方ない気もする。まぁ、働きたい会社とも思わないが。最後の方のZARAとユニクロとのビジネスモデルの比較も勉強になった。

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